教育機関 神山まるごと高専
開封率80%・クリック率23%が当たり前に。
親子で分断されたデータを統合し、志願者1人ひとりの精緻な「検討度合い」を可視化

プロジェクトの概要
- WEBサイトの行動履歴・メール・LINE配信など、用途別に異なるデータベースが存在し、情報が分散
- 親子関係を正確に捉えられず、ユニークでのデータ確認が困難
- ブロックはされていないが「ミュート」している非アクティブユーザーを正確に捉えられない
- HubSpotをメイン基盤にしあらゆるユーザー接点のデータを集約
- HubSpot上で親子情報を紐付け、世帯単位でのユニークな行動履歴を可視化
- メッセージ開封などのアクティビティに基づき、真のアクティブユーザーを特定
- データベースの統合により、志願者一人ひとりのフェーズに合わせた最適な案内が可能に
- 親子関係を把握した上での精緻な分析により、マーケティングの意思決定スピードが向上
-
ミュート層を除外した効率的な配信により、高い開封率とコスト最適化を両立
取り組みの内容
提供事業
学校法人神山学園が運営する神山まるごと高専は、2023年4月、19年ぶりに新設された高専として徳島県神山町に開校した、5年制の私立高等専門学校です。「テクノロジー×デザインで人間の未来を変える」をミッションに掲げ、起業家たちが構想した新しい学びのモデルを体現しています。
教育の柱は、「テクノロジー」「デザイン」「起業家精神」の3領域です。技術と表現を横断的に学び、企画から開発・発信までを一貫して実践。企業や神山町と連携したプロジェクト型学習を通じて、社会と接続しながら「モノをつくる力でコトを起こす人」の育成を目指しています。
◆学校サイト
https://kamiyama.ac.jp/
導入の背景
今回インタビューに応じてくださったのは、神山まるごと高専 クリエイティブディレクターの村山さん、マーケターの大原さんです。
神山まるごと高専は、毎年10倍を超える志願倍率を誇り、多くの中学生・保護者と接点を持っています。一方で、リードの増加に伴い、各接点で取得したデータの分断や、親子関係をひもづけて把握できないという課題が顕在化。「志願者世帯」単位で検討状況を可視化できず、コミュニケーションの精度向上に限界を感じていました。
村山さん: 私たちが抱えていた最初の課題は、情報の「分断」でした。資料請求フォーム、メール配信、そしてLINEと、用途ごとにデータベースが異なっていたため、志願者がどこでどのようなアクションを取っているのかを一元管理できていませんでした。
大原さん: 中でも一番苦労していたのが「親子関係」の把握です。教育業界では、保護者が説明会を予約し、お子様本人がオープンキャンパスを予約するなどのケースがありますが、本来はこのデータはユニークでみたい。しかし、これらが別々のデータとして存在していたため、一組の「志願者(世帯)」としてユニークなデータを見ることができず、正確な分析が困難でした.
村山さん: 「このご家庭はすでに説明会に来ているのか?」という判断がデータ上で即座にできないため、アプローチの精度を上げきれないもどかしさがありましたね.
大原さん: 加えて、LINE運用における「非アクティブユーザー」の問題もありました。ブロックはされていないものの、通知をミュートしてメッセージを見ていない方は相当数いらっしゃいます。こうした層を正確に捉える術がなく、実質的に届いていない相手にも配信を続けることになり、料金面でも運用面でも課題を感じていました。

HubSpotのMAの強みをLINEでも最大活用したい。その答えがLITTLE HELP CONNECTだった
大原さん:当時はまだHubSpotを導入していたわけではありませんでした。ただ、分断されたデータを解消し、親子関係まで含めて一元管理できる「基幹データベース」が必要だと考えていました。その選定にあたり重視したのは、他ツールとの連携性と拡張性です。
HubSpotは、外部ツールとの連携が豊富で、将来的な施策拡張にも耐えられる汎用性がありました。また、MA(マーケティングオートメーション)機能も非常に優れており、単なるCRMではなく“育成まで担える基盤”として評価しました。
さらに、親子関係を標準機能で管理できる点も大きな決め手でした。教育業界特有の「世帯単位での管理」を実現するには、開発に頼らず、基本機能で柔軟に設計できることが不可欠でしたが、その条件を満たせるCRMはHubSpot以外にほとんどありませんでした。
村山さん:HubSpotを基盤にする前提が固まったとき、次に重要だったのは「そのMAの強みを最大化できるLINE連携ツールは何か」という点でした。他のLINE連携ツールも検討しましたが、HubSpotのデータベースと完全に一元管理することが難しく、MA機能を十分に活かしきれないものがほとんどでした。
その点、LITTLE HELP CONNECTはHubspot出身者の方が、開発されていることもありHubSpotのデータ基盤やMAに必要な細かなトリガー条件をそのままLINEで利用できます。それが何よりも導入の決め手でした。

Hubspotによるデータベースの統合と可視化
村山さん: ツール選定を終えた私たちは、まずは、資料請求フォームなどの情報、メルマガ登録者、LINE登録者などのあらゆるユーザー情報をHubSpotに統合させました。 次に、バラバラだった親子情報の紐付けです。LINEとHubSpotのデータを同期させ、親子どちらのアクションも「一つの志願者情報」として統合して捉えられる仕組みを構築しました。
大原さん: これにより、ようやく世帯単位でのユニークなデータ確認が可能になりましたね。 ワークフローを活用して、「親が申し込んだら、子のステータスも更新する」といった柔軟な制御ができるようになったのは大きな変化でした。
村山さん: 非アクティブユーザーへの対策も進みました。LINE内での既読やクリックといったアクティビティをHubSpot側でリアルタイムに追えるようになったので、「一定期間反応がない=ミュート層」と判断し、配信リストから自動的に除外する運用をスタートさせました。

精緻データへのセグメント配信で、開封率80%超、リッチビデオメッセージでクリック率23%を当たり前に
大原さん: 導入後の大きな成果は、やはりデータの透明性が上がったことです。親子関係を把握した上で、イベント参加履歴でリードナーチャリングにおける育成度合いの正確な把握。そして、LP閲覧などのアクションを起こした「ホットリード」に対して、漏れなく、かつ重複のない最適な追客ができるようになりました。
村山さん: 数値面でも、開封率80%という高い水準を維持できています。ミュート層への無駄な配信を抑えつつ、情報を求めているアクティブな方々に絞ってアプローチできている証拠だと思います。
大原さん: データベースが一本化されたことで、広報チーム内での情報共有もスムーズになり、データに基づいた迅速な意思決定ができるようになりましたね。
また、テキストやバナーよりもエンゲージメントが高いと判断し、制作の手間を極力省いた「自撮り動画メッセージ(リッチビデオメッセージ)」を多用した結果、クリック率が23%を記録するなど、非常に高いエンゲージメントを獲得しました。
今後の展望
村山さん:データの統合によって、志願者一人ひとりの顔が見えるようになりました。テクノロジーを教える学校として、広報やマーケティングにおいても、属人的な運用ではなく、データと仕組みに基づいた再現性のあるコミュニケーションを実践していきたいと考えています。
大原さん: 今後は、この一元化されたデータベースをさらに活用し、志願者のフェーズに合わせて「今、本当に必要な情報」を届けるパーソナライズ化を加速させていきたいです。そうすることで、デジタルの利便性を活かしつつも、その裏側にある受験生やご家族の思いに寄り添えるような、より誠実で一貫性のあるコミュニケーション体験を目指していきたいですね。

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